【4章:経験を活かして】

―私は不動産業って地方の限定的なイメージがあったんですけど、個人事業主になったことで出来る範囲とかが広まったんですか。

嶋田さん えっとですね。約二十年間サラリーマンとして不動産業をやってきて、すごくいろんな事実があったんですけど…… まあこれは一例なんですけどね。お客さんの要望がいろいろある中で、サラリーマンの不動産業だと、 叶えられないことが結構あったんです。例えば、サラリーマンだと「今から大阪行ってきていいですか?」 みたいなことって、まず無理じゃないですか。

―そうですね。

嶋田さん でも、僕は個人事業なので、自分でスケジュールを調整できるんですよ。 例えば、お客さんが「たまたま大阪で空きビルがあって、それを売りたいと思ってるんだけど、 ちょっと相談に乗ってくれない?」って言われても、以前はできなかったことが、 今はできる立場になりました。なので、今はかなり自由に動けています。 働き方というより「お客さんの要望になるべく応えたい」というスタンスでやっている感じですね。

―じゃあもうお客さんの要望は何でも叶えようとしている感じなんですか。

嶋田さん そうですね。お客さんの要望は断らないようにしています。 お客さんからは「本当にいいんですか?こんなこと頼んじゃって」って言われることもあるんですけど、 僕はそういうのも喜んで引き受けるので、「全然気にせず言ってください」って伝えています。 で、結構いろいろやってますね。

―いろいろって、今紹介してくれた以外にも何かあるんですか?

嶋田さん この前は、たまたま一戸建てを持っているお客さんがいて、売りたいということで今売り出してるんですけど、 その敷地に古い家が残っていたので、それを壊す手配も手伝いました。 壊す作業は僕自身がやるわけじゃないんですが、解体業者を探して紹介するとか、 そういうこともします。

―そこまでやっているとは驚きました。

嶋田さん まあ、どうなんでしょうね。不動産業でどこまでやるかっていう話もあるんですが、 僕みたいに長くやってる人は、意外といろいろやってる人も多いかもしれません。 ただ、不動産の営業マンって結構若い方が多いので、若い方はそこまでのスキルがないので、 できないことも多いと思います。 僕は長くやってきているので、そういった意味では 「こういうことしたいんですけど、できますか?」みたいな依頼には、 だいたい対応できていますね。

―これまでを振り返って、仕事をする際に大切にしていることはありますか。

嶋田さん そうですね。私が今やってる仕事が、誰の役に立つんだろう。 誰かが役に立つだろうかっていうふうに思いながら、仕事をしています。 なんか、自分のためだけにやんなきゃいけないっていうのもあるし、 あの人が困ってるんだから助けようというふうにすると、 そんなに仕事が苦にならないと思いますね。

―嶋田さんが成功した理由にもなっているんですか。

嶋田さん いや、もう本当に運だけで生きてこれた感じですよ笑。 でも、これまでいろいろな仕事をさせてもらう中で、本当に多くの人と関わってきたんですよね。 もう何万人という単位で、人と接してきました。 そういう積み重ねの中で、困った時に 「この人なら相談できる」「この人なら助けてくれるかもしれない」 と思ってもらえるような関係が自然とできていったんだと思います。 実際に、いざ自分が困った時には誰かしらが手を貸してくれることが本当に多くて。 そういう「人とのつながり」に助けられてきたのは間違いないですね。

―多くの人と「助け、頼る」の関係を維持してきたから今の嶋田さんがあるんですね。 私もこの考えを頭の片隅に入れて、働きたいです。今日はありがとうございました。